杉田敦「境界線の政治学」(9/5)

【読後評】★★★★☆

境界線をひいて、敵と味方に分割することに伴う暴力についての考察。エッセイ集でまとまったものではない。それでも鋭敏な政治感覚が働いてることがよくわかる。「普遍的なるも ののヘゲモニー」が面白かった。

 

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書名 境界線の政治学
著者名 杉田敦/著
出版社 東京 岩波書店
出版年月 2005.2
価格 2300円
ページ数 20,195p
大きさ 20cm
ISBN 4-00-022535-9
件名 政治学
NDC9 311.04
NDC8 311.04
内容 政治と境界線-さまざまな位相- 全体性・多元性・開放性-政治観念の変容と政治理論- 寛容と差異-政治的アイデンティティをめぐって- 普遍的なるも ののヘゲモニー-エルネスト・ラクロウの政治理論- 契約と闘争-新しい戦争か?- 二分法の暴力-マイケル・ウォルツァー正戦論をめぐって-
抄録 全体性への志向が無効を宣告され、同質性という幻想を単位にした政治が終焉をむかえた今、政治をめぐる思考の可能性をラディカルに問う。新たなパラダイムを切り拓く理論的跳躍。
著者紹介 杉田敦〉1959年生まれ。東京大学法学部卒業。法政大学法学部教授。専門は政治理論。著書に「権力の系譜学」「権力」など。