ツェッペリン、初めての飛行船の飛行に成功(1900)--20世紀の思想と芸術

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ツェッペリンは初めて飛行船を飛ばせることに成功した。すぐに落下してしまうが、軍事的な用途を見込んで開発をつづけた。資金はドイツ皇帝が与えたという。

「1880年代以降、ツェッペリンは操縦可能な気球という概念に夢中であった。彼は1874年には既に完全な青写真を書き上げており[6]、当時のヴュルテンベルクカール1世に対し大型飛行船の軍事利用を勧める書状を出している[7]。」

これはそれまでに空間支配に根本的な変動をもたらす発明であった。それまでは海の支配が陸地の支配を規定していた。領海とは、船舶が海から海岸に大砲で砲撃を加えることのできる距離として定められていた。これからは空から自由に攻撃が加えられることになる。カール・シュミットはこの空軍の登場によって、海によるラウムの支配が崩壊することを指摘している。それまでね海洋帝国の支配権が崩壊するのである。