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フッサール、『論理学研究』を刊行(1900)--20世紀の思想と芸術

フッサールは『論理学研究』を刊行し、現象学の一歩を記した。それまでの「算術の哲学」からの大きな進歩だった。この書物現象学者のフッサールが誕生したと言えるだろう。この『論理学研究』の第一巻は論理学の心理学主義の批判にあてられ、現象学的な考察は第二巻で行われる。この前期のフッサール現象学は、後の『イデーン』以降の後期の現象学とは明確な違いがあり、前期の弟子たちは後期の現象学を否定する傾向があった。なおこの著書の注デアッサールはかつてフレーゲの論理学の批判をしたことを謝罪し、批判を撤回している。

世界大百科事典 第2版

フッサール現象学の誕生を告げる記念碑的著作。その第1巻《純粋論理学序説》は1900年に,そして6編の論文から成る第2巻の《認識の現象学と認識論のための諸研究》は01年に公刊された。また第1巻と第2巻の第1~5研究の改訂増補版は13年に,第2巻第6研究のそれは21年に出版された。本書全体の根本課題は〈純粋論理学と認識論の新たな究極的基礎づけ〉を遂行することにある。第1巻は,当時優勢であった心理学主義的見解,すなわち論理学的な諸概念や諸命題を心的作用による形成物とみなし,論理学の諸法則をも心理学的な事実法則と解する立場を徹底的に批判して,それら論理学的諸対象が,リアルな心的作用とは異質の〈イデア的意味統一体〉であることを明らかにした。