ソフィストに関連した文献を紹介しよう。まずソフィストの語った言葉の原典は、次の書物で読める。
ソクラテス以前哲学者断片集 〈第5分冊〉 内山 勝利【編】価格 ¥4,860(本体¥4,500)岩波書店(2009/02発売)
第3部 初期ソフィスト思想(名称と概念;プロタゴラス;クセニアデス;ゴルギアス;リュコプロン;プロディコス;トラシュマコス;ヒッピアス;ソフィストのアンティポン;クリティアス;イアンブリコス所引の逸名ソフィスト;両論(ディアレクセイス))
次にソフィストについての概論としては次の二冊がある。田中のはもう古典になっている。納富のは現代的な問題提起がされていて、読み応えがある。
ソフィスト 講談社学術文庫 田中美知太郎 講談社(1992/04発売)
ソフィストとは誰か? 納富 信留【著】人文書院(2006/09発売)
目次
ソフィストへの挑戦
第1部 哲学問題としてのソフィスト(「ソフィスト」ソクラテス;誰がソフィストか;ソフィストと哲学者)
第2部 ソフィストからの挑戦(ソフィスト術の父ゴルギアス;力としての言論―ゴルギアス『ヘレネ頌』;弁論の技法―ゴルギアス『パラメデスの弁明』;哲学のパロディ―ゴルギアス『ないについて』 ほか)
さらに 「哲学の歴史」の第三章「ソフィスト思潮」は納富信留によるものであり、概要を理解するのに役立つ。「ソフィスト列伝」はユニークな視点が面白い。
内山 勝利【責任編集】価格 ¥3,780(本体¥3,500)中央公論新社(2008/02発売)
目次
総論 始まりとしてのギリシア
1 最初の哲学者たち
2 エレア学派と多元論者たち
3 ソフィスト思潮
4 ソクラテス
5 小ソクラテス学派
6 プラトン
7 アリストテレス
8 テオプラストスと初期ペリパトス学派
ロメイエ=デルベ,ジルベール【著】〈Romeyer‐Dherbey,Gilbert〉/神崎 繁/小野木 芳伸【訳】価格 ¥1,027(本体¥951)白水社(2003/06発売)
目次
第1章 プロタゴラス
第2章 ゴルギアス
第3章 リュコフロン
第4章 プロディコス
第5章 トラシュマコス
第6章 ヒッピアス
第7章 アンティフォン
第8章 クリティアス
次はプラトンからソフィストの世界を読もうとする二冊。納富のものは本格的な研究書で読み応えがある。
ソフィストと哲学者の間 - プラトン『ソフィスト』を読む 納富 信留【著】価格 ¥6,264(本体¥5,800)名古屋大学出版会(2002/02発売)
目次
第1章 『ソフィスト』篇をどう読むか
第2章 ソフィストと哲学者
第3章 ソフィストはどう現れるか
第4章 現れの構造分析
第5章 現れと像
第6章 哲学に対するソフィストの反撃
第7章 ソフィストに対する哲学の防衛
第8章 ソフィストの最終定義
やさしく読めるプラトンの世界 〈2〉 ソフィストたち 桑名 晏子【著】価格 ¥1,944(本体¥1,800)東洋出版(文京区)(2014/12発売)
最後は、第二ソフィストたちと呼ばれる哲学者たちを紹介した原典。