木村敏著作リストと木村敏著作集目次

 

     

著書

共編著

翻訳

 

初期自己論・分裂病論

木村敏著作集 1

初期自己論・分裂病論

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 434ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年04月刊
ISBN 978-4-335-61021-9
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

患者と医者の「あいだ」に成立する「自己」とは何か。

ハイデッガー哲学と西田哲学を吸収しつつ独自の「こと的」「述語的」「ノエシス的」木村精神病理学、木村臨床哲学を構築した初期分裂病論。

目次

離人症現象学(1963)
 『分裂病の現象学』序論(1975)
 精神分裂病症状の背後にあるもの(1965)
 『自覚の精神病理-自分ということ』(1970)
 精神分裂病の症状論(1975)
 精神分裂病論への成因論的現象学の寄与(1972)
 身体と自己-分裂病的身体経験をめぐって(1974)
 妄想的他者のトポロジィ(1974)
 精神医学と現象学(1980)

 解説 野家啓一
 

木村敏著作集 2

時間と他者/アンテ・フェストゥム論

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 452ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年05月刊
ISBN 978-4-335-61022-6
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

「存在とは時間である」(ハイデッガー)。「時間とは私である」。(木村)

第1巻において、もの/こと、主語/述語、ノエマノエシスなどの対概念によって自己論を展開した著者が、第2巻においては、分裂病者の自己と他者の間を アンテ・フェストゥム(未来先取性・先走り性)的意識における「絶対の他の不成立」にみます。そこでは「あいだ」=「いま」が未来と過去を創り出し、時間 の流れとなります。

目次

『自己・あいだ・時間』 まえがき
分裂病の時間論
時間と自己・差異と同一性
思春期病理における自己と身体
存在論的差異と精神病
内因性精神病の人間学的理解
『時間と自己』
『分裂病と他者』序
あいだと時間の病理としての分裂病
他者の主体性の問題
自己と他者
離人症における他者
自己の病理と「絶対の他」
現象学精神病理学と”主体の死”

解説 鈴木 茂 (県西部浜松医療センター精神科医長)

 

躁鬱病と文化/ポスト・フェストゥム

木村敏著作集 3

躁鬱病と文化/ポスト・フェストゥム論

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 448ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年06月刊
ISBN 978-4-335-61023-3
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

第一巻、第二巻で分裂病患者のアンテ・フェストゥム(時間先取性、前夜祭)的時間意識と自己形成を鋭く概念づけた著者が、この巻で は、対極的ともいえる躁うつ病患者のポスト・フェストゥム(とりかえしのつかない、後の祭り)的時間意識の形成を大きな特徴としてとりあげます。
 とりわけ日本人に多いといわれる「うつ病」、メランコリー型妄想に共通する罪責感、無力感、欠如感、閉錯性などが外国との比較でとりあげられ、日本人と「うつ病」との親和性が浮彫りにされています。

目次

鬱病と罪責体験
躁鬱病病前性格と発病状況
いわゆる「鬱病性自閉」をめぐって
躁鬱症の比較文化
老年期の躁鬱病における妄想
躁と鬱
『人と人との間』
「自然」について
自己とは何か
「あいだ」と「ま」
比較文化精神医学序説
文化精神医学からメタ文化精神医学へ
文化と精神医学

解説 岡本 進 (岡本病院精神科医
 

直接性と生命/イントラ・フェストゥム

木村敏著作集 4

直接性と生命/イントラ・フェストゥム論

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 434ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年07月刊
ISBN 978-4-335-61024-0
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

直接性の精神病理とは、てんかんを中心とした躁病、非定型精神病境界例の病理のことです。とりわけてんかん者の時間の流れは、意識や言語以前に、精神と肉体が分離する以前に、現在の瞬間瞬間に「イントラ・フェストゥム(祝祭の最中)」的に存在しつづけます。
 この直接的時間経験は、西田幾多郎の「純粋経験」、ベルグソンの「純粋持続」に通じる生命の躍動そのものであり、パトスとロゴスを超えた人間の「根源的自発性」と言えます。このあと展開される生命論の源泉がここに見られます。

目次

『直接性の病理』序章
躁鬱病の「非定型」病像
癲癇者の精神病理
癲癇の精神病理
癲癇の存在構造
鬱病躁鬱病の関係についての人間学的・時間論的考察
非定型精神病の人間学的分類の試み
癲癇の人間学
境界例における「直接性の病理」
『生命のかたち/かたちの生命』
癲癇者の人間学的精神病理学

解説 小山内 實 (名古屋市北区保健所所長)
 

精神医学論文集

木村敏著作集 5

精神医学論文集

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 480ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年09月刊
ISBN 978-4-335-61025-7
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

本書は、著作集1~6巻には収まり切れなかった、純粋に精神医学の臨床、研究、方法論などが含まれています。
 木村によって日本に初めて紹介された“花咲き匂う”「ドイツ精神病理学」の本格的文献をはじめ、分裂病や離人症の治療における「治療感覚」とは、日本人 独特な「家族否認症候群」とは、現象学精神病理学を超えた「メタ精神医学」とは何か、精神薬理学はどうあるべきかなどが、あくまで臨床実践の現場の視点 から精神現象そのものへ迫ります。

目次

ドイツ語圏精神病理学の回顧と現況
非定型精神病の臨床像と脳波所見との関連に関する縦断的考察
家族否認症候群について
デフェクトンの臨床適応に関する批判的論考
ブランケンブルクの『自然な自明性の喪失』について
鬱病の臨床精神医学的研究の動向[1959-1973]
離人症の精神病理
分裂病の診断
家族否認症候群
ドイツ精神病理学の動向
分裂病の治療
メタ精神医学としての現象学精神病理学

解説:小山内 實
 

反科学的主体論の歩み

木村敏著作集 6

反科学的主体論の歩み

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 400ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年09月刊
ISBN 978-4-335-61026-4
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

異常とは何か。常識・正常、合理性の根拠とは?

近代精神医学の科学的合理主義・人道主義と、常識の解体を目指した60~70年代の反精神医学運動とを、生命の立場から批判する脱主体的メタ・ノエシスの原理。

目次

『異常の構造』
  現代と異常/異常の意味/常識の意味/常識の病理としての精神分裂病ブランケンブルグの症例アンネ/妄想における常識の解体/日常世界の世界公式/精神分裂病者の論理構造/合理性の根拠/異常の根源)
『あいだ』
  生命の根拠への関わり/主体と転機/音楽のノエシス面とノエマ面/合奏の構造/間主体性とメタノエシス性/主体の二重性/共通感覚と構想力/「あい だ」の時間性/カレクシシミアと構想力/「あいだ」の生理学から対人関係論へ/我と汝の「あいだ」/もしもわたしがそこにいるならば/絶対的他者の未知性 /こと・ことば・あいだ/「あいだ」の病理としての分裂病/ダブルバインド再考/「みずから」と「おのずから」
『心の病理を考える』
  心を病むとは/精神病理学の歩み/精神病の本質/生命論と精神病理学/分裂病と進化論

 

臨床哲学論文集

木村敏著作集 7

臨床哲学論文集

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 472ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年10月刊
ISBN 978-4-335-61027-1
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

臨床に根ざした哲学的論文集。「主体性」としての生命とは何か。リアリティとアクチュアリティの差異とは何か。

ハイデッカーと現象学離人症や来歴否認症候群の理論的考察と日本的特徴、偶然性とタイミングをめぐる時間論、リアリティとアクチュアリティの違い、フロ イトからヴァイツゼッカーに至る「エス」論の系譜、1巻に収録できなかった後期「自己論」と「他者」論など刺激に満ちた論文を集めています。

目次

ハイデッガーと精神医学
精神医学における現象学の意味
離人症と行為的直観
『偶然性の精神病理』序論
真理・ニヒリズム・主体
偶然性の精神病理
タイミングと自己
時間の間主観性
無意識と主体性
『分裂病の詩と真実』序論
分裂病の詩と真実
自己と他者
コギトの自己性
リアリティとアクチュアリティ
西田哲学と医学的人間学
エスについて
意味の歴史性
精神の科学は可能か

解説 野家 啓一

 

形なきものの形を求めて

木村敏著作集 8

形なきものの形を求めて

木村 敏

ジャンル 人文・社会 > 哲学・思想・倫理
精神医学・心理学 > 精神医学・精神医療 > 精神医学一般
判型・ページ数 A5 上製 400ページ
定価 本体6,500円+税
発行日 2001年11月刊
ISBN 978-4-335-61028-8
Cコード 3311
在庫 品切れ・重版未定
ネット書店を選択

この本に関するお問い合わせ、感想

内容説明

生きるということはどういうことか。

1~7巻が「書かれたもの」であるのに対し、最終の本巻は講義や対談、エッセー、書評といった「話されたもの」が主体となっています。
 客観的真理を基礎づける主観的真実とは何か。音楽・対話・治療関係に通底する<あいだ=間>の沈黙がもたらす生=死の現象学が、著者の内的生成史の生命の糸にたぐりよせられ、つむがれていきます。「木村人間学」への新しい旅立ち。
 全業績一覧を付す。

目次

『形なきものの形』
医者と患者
メメント・モリ
分裂病の現象学
直観的現象学と差異の問題
内省と自己の病理
生の現象学
操作診断の問題点
『からだ・こころ・生命』
精神医学とニューロサイエンス
ビンスワンガー『うつ病と躁病』[書評]
ガベル『虚偽意識』[書評]
中井久夫著作集』[書評]
ゲシュタルトクライス
対話=音楽と精神医学

全業績一覧
 
著作リスト
●人と人との間-精神病理学的日本論-     木村敏/著    弘文堂    1972
●人と人とのあいだの病理(河合ブックレット 11)     木村敏/著    河合文化教育研究所    1987
●分裂病と他者(ちくま学芸文庫 キ14-3)     木村敏/著    筑摩書房    2007
●分裂病の詩と真実     木村敏/著    河合文化教育研究所    1998
臨床哲学講義     木村敏/著    創元社    2012
臨床哲学の知-臨床としての精神病理学のために-     木村敏/著 今野哲男/聞き手    洋泉社    2008
●あいだ(ちくま学芸文庫)     木村敏/著    筑摩書房    2005
●あいだと生命-臨床哲学論文集-     木村敏/著    創元社    2014
●異常の構造(講談社現代新書 331)     木村敏/著者    講談社    1991
形なきものの形-音楽・ことば・精神医学-     木村敏/著    弘文堂    1991
●偶然性の精神病理(岩波現代文庫 学術 10)     木村敏/著    岩波書店    2000
●心の病理を考える(岩波新書 新赤版 359)     木村敏/著    岩波書店    1994
●自覚の精神病理-自分ということ-     木村敏/著    紀伊国屋書店    1978
●時間と自己(中公新書 674)     木村敏/著    中央公論社    1982
●自己・あいだ・時間-現象学精神病理学-(ちくま学芸文庫 キ14-2)     木村敏/著    筑摩書房    2006
●自己・あいだ・時間(精神医学叢書)     木村敏/著者    弘文堂    1986
●からだ・こころ・生命(河合ブックレット 29)     木村敏/編集    河合文化教育研究所    1997
●関係としての自己     木村敏/〔著〕    みすず書房    2005
●精神医学から臨床哲学へ(シリーズ「自伝」my life my world)     木村敏/著    ミネルヴァ書房    2010
●生命と現実-木村敏との対話-     木村敏/著 檜垣立哉/著    河出書房新社    2006
●生命のかたち/かたちの生命 第3版     木村敏/著    青土社    2005