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マーラー、交響曲第4番を作曲(1900)--20世紀の思想と芸術

マーラーのシンフォニーNo.4。短くで美しい交響曲

 

 

交響曲第4番 (マーラー)

 

交響曲第4番ト長調(こうきょうきょくだい4ばんトちょうちょう)は、グスタフ・マーラーが1900年に完成した交響曲。4つの楽章から成り、第4楽章で声楽としてソプラノ独唱を導入している。

 

 

概要

マーラーの全交響曲中もっとも規模が小さく、曲想も軽快で親密さをもっているため、比較的早くから演奏機会が多かった。マーラーの弟子で指揮者ブルーノ・ワルターは、この曲を「天上の愛を夢見る牧歌である」と語っている。

歌詞に『少年の魔法の角笛』を用いていることから、同様の歌詞を持つ交響曲第2番交響曲第3番とともに、「角笛三部作」として括られることがあるが、後述する作曲の経緯を含めて、第3番とは密接に関連しているものの、第2番とは直接の関連は認められず、むしろ音楽的には第5番との関連が深い。古典的な4楽章構成をとっており、純器楽編成による第5番以降の交響曲群を予告するとともに、一見擬古的な書法の随所に古典的形式を外れた要素が持ち込まれ、音楽が多義性を帯びてきている点で、マーラーの音楽上の転換点にも位置づけられる。

また、「大いなる喜び(歓び)への賛歌」という標題で呼ばれることがあるが、マーラー自身がこのような標題を付けたことはない。第4楽章の「天上の喜び」を歌った歌詞内容が誤ってこのように呼ばれ、さらに全曲の標題として誤用されたと考えられる。演奏時間は55分前後。

 

楽曲構成

第2番(5楽章)、第3番(6楽章)と楽章増加の傾向から一転して、古典的な4楽章構成に戻っている。

第1楽章 Bedächtig, nicht eile

中庸の速さで、速すぎずに。ト長調 4分の4拍子 ソナタ形式

フルートと鈴によってロ短調の序奏で開始される。この部分をテオドール・アドルノは「道化の鈴」と呼んだ。序奏は3小節で直ちにト長調に転じて第1主題がヴァイオリンで奏されるが、装飾音的な動きも含んだハイドン風なものである。第2主題はチェロがゆったりと歌う。展開部では、4本のフルートのユニゾンによって新しい旋律が現れる。これは、第4楽章の主題の先取りとなっている。その後音楽は混沌とした様相を示し、第5交響曲の第1楽章冒頭、トランペットによるファンファーレ動機も顔を出す。第1主題の再現は唐突で、しかも主題の途中から再現される。

第2楽章 In gemächlicher Bewegung, ohne Hast

落ち着いたテンポで、慌ただしくなく。スケルツォ ハ短調 8分の3拍子 三部形式

長2度高く調弦したヴァイオリン・ソロが、とりとめのない、一面おどけた旋律を演奏する。マーラーは、ここで「友ハイン(死神)は演奏する」と書いたことがあった。マーラーパロディ的な要素がよく現れた音楽である。

第3楽章 Ruhevoll, poco adagio

静かに、少しゆるやかに。ト長調 4分の4拍子 変奏曲形式。

弦楽器で静かに始まり、二つの主題が交互に変奏される。第2変奏から次第に軽快になり、拍子、テンポ調性がめまぐるしく移り変わる。楽章の終わり近くで急激に盛り上がり、ホ長調で第4楽章の主題が勝利を歌うかのように高らかに強奏され、静まって終わる。

第4楽章 Sehr behaglich

非常に心地よく。ト長調 4分の4拍子。

ソプラノ独唱が天国の楽しさを歌う。各節の区切りで歌われるコラール風の旋律は、交響曲第3番の第5楽章でも使用されたもの。新たな節の始まりは、第1楽章開始の鈴の音によってもたらされる。

 

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